防災士資格って就職に有利なんじゃないか。とか、資格を活かして仕事ができるんじゃないか。
・・・というふうにイメージする方がいらっしゃるかもしれませんね。
結論から言うと、残念ながら資格を持っているだけでお金になることはありません。
しかも、試験の合格率は9割程度(2019年度は89%)ですので、決まった講座をきちんと受けて試験に臨めば誰でも防災士になれます。
ここまで言うと「じゃあ、なぜ防災士になるの?」という疑問が出てきますよね。
今回はその疑問にお答えしながら、防災士になるまでのプロセスと与えられた役割についてお話ししたいと思います。
防災士になるには?

繰り返しになりますが、防災士はなろうと思えば比較的容易になれます。
ただ、それは期待される役割が小さいというわけではないのですよ。
では、どうやって防災士になるのか、順番にみていきましょう。
まずは、日本防災士機構が定める研修を受けます。
方法はいくつかありますが、私は防災士研修センターが開催する研修を受講しました。
事前に郵送される教材で自宅学習(&課題提出)をし、その後、土日2日間にわたる会場研修で座学を受けたり演習を行ったりする、というスタイルでした。
平日はフルタイムで仕事をしているなかで、土日の朝から夕方までの時間を費やすというのは結構疲れましたが、とても貴重な経験ができたと思います。
防災士資格取得試験は、その多くがSTEP1の研修講座と一緒に行われます。
研修クリア→その場で試験という流れですね。
2020年11月現在、試験は3択式で30問出題され、80%以上の正答で合格です!
自治体・消防署・日本赤十字社等が主催する「救急救命講習(心肺蘇生法とAEDを含む3時間以上の内容)」を受講し、修了証をもらいます。
救急救命講習の受講にあたっては、STEP1~2が終わっている必要はありません。
防災士養成研修講座より先に受講しても構いませんし、もともと有効期間内の修了証を持っている方はそれでOKなんです。
ちなみに私は、日本赤十字社の居住地にある支部で講習を受けました。
心肺蘇生法やAED講習は、何度受けても緊張するものですね。。。
以上の要件をクリアしたら、必要書類とあわせて日本防災士機構に認証登録申請をします。
遅くても2か月程度で、認証状(賞状みたいなもの)と防災士証(カードタイプ)が送られてきます。
これで晴れて「防災士」です!

防災士資格の最新情報は、「日本防災士機構」のホームページで確認してくださいね。
私が防災に目覚めたきっかけ

私が防災にきちんと目を向けるようになったのは、2011年3月に起こった東日本大震災がきっかけです。
私たち家族が住んでいるところは震災の影響がなかった地方ですが、その当時ムスメは0歳。
私はムスメにおっぱいをあげながら、テレビのニュースで流れる震災の光景に愕然としました。
「私がこの子を守らなければ!!」と、身震いするほどの恐怖と緊張感で涙が出たのを覚えています。

おかあさん。。。涙

お~い!オレのことは~?
それからというもの、防災に関する情報を集めたり、グッズや備蓄品をそろえたりという生活が始まりました。
そしてその延長線上に、自然と「防災士」になろう!という選択肢があったのです。
防災士の理念と役割

防災士の基本理念
防災士とは“自助”“共助”“協働”を原則として、社会の様々な場で防災力を高める活動が期待され、そのための十分な意識と一定の知識・技能を修得したことを、日本防災士機構が認証した人です。
1. 自助ー自分の命は自分で守る。2. 共助ー地域・職場で助け合い、被害拡大を防ぐ。
3. 協働ー市民、企業、自治体、防災機関等が協力して活動する。
引用:日本防災士機構HP
防災士の基本理念を読むと、防災士は決して特別な権利が与えられているわけではないことが分かりますよね。
2020年10月末現在で約20万人が防災士として登録されていますが、私たち防災士は、まずは自分の命を守ることで周囲のお手伝いができるように養成されているんです。
そう考えると、もっと防災士は増えていいと思いますね!
正直なところ防災士になったのは自分と家族のためでしたが、最近はそんなことを考え始めています。
災害大国日本に住む私たちができること
冒頭にお話ししたとおり、防災士資格を持っているというだけで仕事やお金になることはありません。
けれども、防災士は理念をもって養成されています。
一方で、防災士といわずとも、私たち一人ひとりが災害や防災に関してできることから実践するように心がけたいものですね。
そして、このブログがそのお役に立てましたらとても嬉しいです!