災害に備えることが大事だっていうことは分かるけど何から手をつけていいか分からないという方や、防災の知識を深めたいという方はいらっしゃいませんか?
今回は、そういう方々にぜひ読んでいただきたい本をご紹介します!
著者の実体験や経験、研究に裏打ちされた書籍はとても勉強になりますし、いつも携帯したいほどお役立ち情報が満載のものもあります。
私自身は多くの時間を読書に費やすタイプではありませんので、きっと読みやすい本をおすすめできるはずですよ。笑
防災に関する本、おすすめの5冊!

まず、私がおすすめする本をカテゴリー別に分けます。

おかあさん、全部で6冊になってるよ。



あっ、ほんとだ。もう6冊とも紹介しちゃおう!
防災は、住んでいる地域や家族構成によって必要な備えが違いますので、全ての人に同じように当てはまる正解はないと感じています。
ですので、本を読んだ後は、自分のこと、我が家のこと、地域のことに置き換えてルール作りをしてくださいね。
自分の命を守ることが、みんなの命を救うことにつながりますよ。
史実や実地にもとづいて防災を説いてくれる2冊
最初にご紹介するのは、防災研究者と歴史学者が著者の2冊です。
防災といえば「モノの備え」ばかりに意識が向いてしまいますが、研究者や学者ならではの視点がとても勉強になりますよ。
人に寄り添う防災/片田敏孝


この本は、ロングセラーとなっている「人が死なない防災」を書いた防災研究者、片田敏孝さんの新刊です。
片田さんは、東京大学の教授で日本災害情報学会の会長、国や地方自治体でも多数の審議会や委員会メンバーとして最前線で活動されています。
こう書くと、「なんだか偉そうな人がかたい文章で書いた本」と思われるかもしれませんが、全くの逆なんですよね。
人の心情やコミュニケーションを大切にして、災害で人が死なないようにするためにどうしたらいいかが真摯に記されているんです。
私は以下の文章を読んだ時、「この方の言うことは信頼できる!」と確信しました。
わが街のハザードマップから読み取った浸水深は知識としてはあるものの、正直なところ、現実感を持ってその浸水深をとらえているかといえば、恥ずかしながらそうでもありません。
「第二章 日本の防災の大転換」から引用
専門家としての”あるべき論”と、そこに住む住民のとの間にある溝は、私自身のなかにもあります。
ちなみに片田さんは、洪水ハザードマップでは5メートルをはるかに超える浸水深の地域で生活しているそうです。
研究者であることにおごることなく、住民の視点を置いてけぼりにしない語り口が片田さんの人柄を表している本です。
天災から日本史を読みなおすー先人に学ぶ防災/磯田道史


著者の磯田道史さんのことは、映画「武士の家計簿」や「殿、利息でござる!」の原作者としてご存じの方も多いと思います。
誰もが知っている歴史的な人物だけでなく、庶民の生活も丁寧にひも解いていくことで有名な歴史学者さんですね。
私はお恥ずかしい話、映画は観たものの磯田さんのことは知りませんでした。
何年か前にテレビ出演されていたのを見て、「なにこのひとーー?!ちょー面白いんだけどーww(だいぶ失礼)」と、がぜん興味を持ったのが最初です。
歴史や考古学が好きすぎて、子どもの頃から行動が奇妙というか発想が斜め上をいくというか、そういったタイプの学者さんですね。
そんな、探求心のカタマリみたいな磯田さんが書いたのがこの本です。
各地に残っている古文書から災害の前ぶれや生存の知恵を明らかにしていく感じが、文明が発達しても予知できない災害に対する、歴史学者としての前向きなプライドを感じます。
また、もしあの天災が起こってなかったら日本の歴史はこう変わっていたかもしれないというストーリーには、とても想像力をかきたてられますよ。
歴史にさほど興味のない方にもおすすめの1冊です。
暮らしで実践できる防災のノウハウを伝授してくれる3冊
次は、「暮らしで実践できる防災のノウハウを伝授してくれる」3冊をご紹介します。
「おっ!これはすぐ使えそう!」という知識やグッズが見つかったら、すぐ真似をしていただきたい素敵な本ばかりですよ。
被災ママに学ぶちいさな防災のアイディア40/アベナオミ


アベナオミさんは、東日本大震災で被災したママ・イラストレーターです。
経験者の視点で、大地震直後の状況や命を落としていたかもしれなかったしくじり行動、自宅での避難生活(お子さんがアレルギー持ちのため)を事細かに伝えてくれます。
その描写がとてもリアルなので、子どもをもつ母親として「私ならどうするだろう」とすごく胸がギュッとなりました。
また、電気もつかず水も出ない、かつ乳児がいるという生活の中で、あってよかったモノや思いがけず役に立ったモノの情報がたくさんで、「へぇー!」が止まらないんです。
アベナオミさんは、震災をきっかけに防災士資格をとったり、熊本地震の取材をしたりと、防災の知識を蓄えながらさらに進化されています。今後のご活躍も期待したいですね!
この本は、漫画→コラム→漫画→コラムというふうに進んでいくのでとても読みやすいですよ。
防災の入門書として、ぜひお手に取ってみてくださいね。
レスキューナースが教えるプチプラ防災/辻直美


アベナオミさんに続き、またもや「なおみ」さんの1冊をご紹介しますね。
著者の辻直美さんは阪神淡路大震災の被災者で、災害専門のレスキューナースです。国内だけでなく海外の被災地派遣も経験し、その道で25年以上活躍するスペシャリスト。
それゆえに、命を守る方法の説得力が半端ない!究極のサバイバル術が載っているといっても言い過ぎじゃないですね。
また、その手順も1つ1つ写真付きで説明してくれるのでとても分かりやすいんです。
さらに、そんなにお金をかけなくてもできる情報が豊富なのが嬉しい!私はこの本を読んで、すぐ100均に走りましたよ。笑
まさに「備えあれば憂いなし」を実践させてくれる本です。これで「防災迷子」とオサラバしましょう!
防災イツモマニュアル/防災イツモプロジェクト


この本は、「マニュアル」とタイトルにあるだけあって「ザ・防災辞典」として備えたい1冊です。
目次を見れば読んだ気になれるぐらいに項目が細分化されていて、気になる情報までのアクセスが簡単になってます。
「えーっと、アレはどこに載ってたんだっけ?」がなくなるので、読み返しにもピッタリ!
また、本のオビを蛇腹に折れば、ミニマニュアル(在宅避難編)が出来上がるという素敵システムに、思わず「おぉぉぉ!」と声をあげてしまいました。
けれども、欲を言えば「在宅避難編」ではなくて、外出時に災害に遭った場合に役立つ情報をぎゅっとまとめて欲しかったなぁ・・・と思いました。
とはいっても、ミニマニュアルは私の防災ポーチへ、そして本体は防災リュックへ収まることになりました。
防災リュックに入れることで定期的に読み返しができますし、いざという時にすぐ役立ちますね。


個人的にキュンとするおまけ1冊
最後に、何気なく読んだ本だったけど「本気でまとめてあって感銘を受けた」1冊をご紹介しますね。
別冊ランドネ アウトドアで防災BOOK


アウトドア好きにはおなじみの雑誌「ランドネ」。我が家はキャンプが好きなので、気になる特集があれば購入しています。
「別冊ランドネ」を買ったときは、「ギアやグッズの特集だろうな」ぐらいにしか思ってませんでした。本当にゴメンナサイ。
ところが、かなり本気で自然災害と向き合っているんです。
その証拠に、地震・噴火・津波・台風のメカニズムとその対応策から、災害ボランティアに関することまで、自然を愛する人たちが一生懸命につくりあげたことがひしひしと伝わってくるんですね。
もちろん「非常時に備える」という観点から、格好良くてお洒落なギアやグッズもたくさん掲載されていますよ。
自然を愛するからこそ、自然と共存しなければならないという決意を感じる内容になっています。
繰り返し読みたい本はいつでもそばに
人間は良くも悪くも「忘れる」生き物です。
インプットした知識を定着させるには、アウトプットしながら繰り返し思い出すことが大切ですね。
普段から防災を意識している私も、繰り返し読みたい本は本棚の1番手に取りやすいところに置いています。
今回の私のおすすめのなかから、皆さまにもご興味のある1冊が見つかりましたら嬉しいです♪